目隠しフェンスの費用には、工事費込みで10mなら15万〜40万円、20mなら30万〜75万円という施工会社の公開例があります。ただし、これは高さ1.2m前後・三重県・2026年8月時点の目安。ブロックを新しく積む計画や、背の高いフェンスにも、そのまま当てはまる金額ではありません。

予算を考えるときは、まず隠したい範囲と完成高さを決め、その条件で本体・柱・基礎・施工費を合わせて見ます。この記事では、長さ別の費用から、素材や高さによる違い、後付け・DIY、見積もりの比較まで順に説明します。

この記事のポイント
  • 長さ・高さ・ブロック条件を添えた費用目安
  • 本体価格と柱・基礎・施工費の区別
  • 視線に合わせた高さと施工範囲の選定
  • 追加工事と仕様までそろえる見積もり比較

目隠しフェンスの費用目安と、金額が変わる条件

5m・10m・20mの工事費込み費用はいくら?

5m・10m・20mの工事費込み費用はいくら?

長さ別の予算は、施工条件を添えて見る必要があります。次の表は、施工会社アトラディックとSUUMOが公表している目安です。同じ長さでも、高さやブロック工事の前提が異なります。

設置する長さアトラディックの公開目安SUUMOの公開目安
5m9万〜22万円約16万〜60万円
10m15万〜40万円約25万〜90万円
20m30万〜75万円約38万〜135万円

アトラディック:工事費込み、高さ1.2m前後、2026年8月時点・三重県の目安。SUUMO:ブロック3段・60cmと高さ1.2mのフェンスを組み合わせ、総高さ1.8mとする想定の公表額。

高さ1.2m前後のフェンスを検討しているなら、左列が予算の参考になります。ブロックから新設して総高さ1.8mを確保したい場合は、右列の前提も見る、という使い方です。両者の差額を、そのまま「ブロック代」と考えることはできません。

素材やデザインにも幅があるためです。全国一律の単価として扱わず、自宅に近い条件から予算を考えましょう。

また、10mの見積額を半分にすれば5mの価格になるとは限りません。アトラディックは、運搬や職人の移動、現場管理など、短い工事でも発生する費用を説明しています。短い区間の見積もりが1mあたりでは高く見えても、総額と内訳を見て判断する必要があります。

あわせて読みたい外構工事費用はいくら?予算100万・200万・300万円と見積もりの見方外構工事費用を公開成約データと施工会社の料金例から解説。100万・200万・300万円前後の工事例、駐車場やフェンスの費用、追加費用の条件、見積もりの比較方法と予算の抑え方を紹介します。

本体価格と工事総額の違いは?費用の内訳を確認

メーカーの参考価格や通販の本体価格は、完成までの費用とは分けて考えましょう。パネルだけの価格なのか、柱や部品を含むセットなのかでも違います。工事の見積書では、次の項目がどこに含まれているかを見ます。

費用項目主な内容見積もりで見る点
フェンス本体視線を遮るパネル商品・高さ・色・数量
柱・付属部材支柱や取り付け部材本体セットに含まれる範囲
基礎工事柱を支える基礎の設置・固定新設か、既存部分を利用するか
施工費・諸経費組み立て、調整、運搬、現場管理など標準工事に含まれる内容
撤去・処分など既存フェンスや塀、残土の処分別途費用の有無と追加条件

メーカー価格の一例が、LIXILの「フェンスAB」です。2025年2月27日の発表では、高尺タイプの参考セット価格はT-14が72,710円〜、T-16が96,030円〜。どちらも税込で、本体1枚と柱1本、部品を含み、工事費は別途です。

設置区間全体の価格でも、現在の施工見積額でもありません。メーカー価格を見る際は、このように数量・セット内容・工事費の扱いを一緒に読みましょう。LIXILの製品発表

施工会社の公開価格にも条件があります。ガーデンプラスは、境界に設ける目隠しフェンスについて、高さ80cmのフェンスとコンクリートブロック1段で施工費込み25,000円/m〜を案内しています。立地や環境で変わる同社の目安であり、総高さ1.8mの工事とは別条件です。

「工事費込み」という言葉だけで比較せず、何をどこまで施工する価格かを確かめてください。ガーデンプラスの費用FAQ

アルミ・木目調・樹脂・天然木はどう選ぶ?

アルミ・木目調・樹脂・天然木はどう選ぶ?

費用を抑える方向で比較するなら、まず標準色のアルミを基準にし、木目調や樹脂へ変更した場合の差額を見る方法があります。アトラディックの三重県向け公開例では、高さ1.2m前後・10m・工事費込みで、標準色のアルミ目隠しフェンスが15万〜30万円、木目調アルミ・樹脂製が18万〜40万円です。

2026年8月時点の地域例で、必ずこの差額になるわけではありません。

素材・仕上げ費用を考えるポイント維持管理・見た目の判断
標準色のアルミ木目調などへの変更前の比較基準腐食や錆に強く、手入れの負担を抑えたい場合に検討
木目調アルミ木目の仕上げによる価格差木のような外観を求める場合。片面・両面の違いにも注目
樹脂・人工木パネルの仕様を含めて見積もる木粉を混ぜた樹脂など、材料の構成も確認
天然木樹種による価格差と塗装費木の質感を楽しみ、定期的な手入れも考えられる場合

天然木は、最初の材料費だけで安い・高いを決めにくい素材です。SUUMOでは、比較的安価な樹種と高価な樹種があること、定期的な塗装などが必要なことを説明しています。木を選ぶなら、使う樹種と手入れの内容まで見積もり時に聞いておきましょう。

将来の維持費を一律に見込む前に、塗装や補修の金額を確認しましょう。

木目調と書かれていても、天然木とは限りません。LIXILのフェンスABには、片側が木調のラッピング仕上げ、反対側がアルミ色のタイプがあります。外からの見た目と庭からの見た目のどちらを優先するかで、必要な仕上げも変わります。

樹脂や人工木も名称だけで同じ材料と考えず、候補の仕様に合わせて比較してください。

高さと目隠しの程度は、視線の位置から決める

私が外構の仕事で見てきた目隠しフェンスの失敗には、高さ不足が多くあります。考える基準は、地面から何cmあるかだけではなく、遮りたい視線に対して足りるかどうか。庭が道路より高い場合と低い場合では、必要な高さが変わります。

見積もりの前に、「道路を歩く人からリビングを隠したい」「隣家の窓と向かい合う部分を隠したい」など、視線の出発点と隠す場所を伝えましょう。フェンス本体の高さと、ブロックを含む完成高さも区別します。高いものを選ぶほどよいとは限らず、庭からの眺めや、光・風をどれくらい残したいかも判断材料です。

また、私がフェンス選びでお伝えしているのは、商品名や写真の印象だけで決めないことです。「目隠しフェンス」という名前でも隙間があるものは多く、目隠し率の数字や、本体とブロックの間の隙間も見ます。フェンスABでは下部の空きを60mmとし、別売りの下桟すきまカバーでふさげる設計です。

必要な目隠しの範囲によっては、本体以外の部材も見積もりに関わります。LIXILの仕様説明

2階やマンションから見下ろす視線は、フェンスだけでは遮れないこともあります。その場合は、ただ高さを上げた見積もりにする前に、上方からの視線への対応も含めて相談しましょう。テラス屋根やシェードなどとの組み合わせを考える論点です。

目隠しフェンスの費用を抑える方法と見積もりの比較

安くするなら、施工範囲と仕上げから見直す

私は、目隠しを必要な場所に絞ることを勧めています。全部を囲うと圧迫感が出て、庭でくつろぎにくくなることがあるためです。予算を見直すときも、まずは横幅・完成高さと、目隠し率・色・木調などの商品条件から考えます。

たとえば、リビング前や向かい合う窓の部分を目隠しにして、境界を示すだけでよい区間はメッシュなどに分ける計画です。ここでのメッシュは目隠しの代用品ではなく、視線を遮る必要がない部分の選択肢。敷地全体を同じ仕様にする前に、区間ごとの目的を分けましょう。

木目調を希望する場合は、片面木調も比較候補です。アトラディックは、両面木目より片面木目のほうが費用を抑えられると案内しています。庭から見る面を重視するのか、道路からの外観を重視するのかを決めて、候補商品の仕様で差額を出してもらいましょう。必要な見た目を残しながら見直せる部分です。

標準の高さ・幅・色で納まるかも確認点です。特注寸法や特注色は割高になる場合があります。また、半端な長さではパネルを切って調整するため、端部だけを加工するのか、全体を均等に割り付けるのかで手間が変わります。見積額に差があるときは、完成した姿だけでなく、パネルの割り付けも見比べてください。

ほかの外構工事も予定しているなら、同時に頼む場合の金額も確認できます。運搬や現場管理などの経費をまとめられる場合があるためです。ただし、目隠しの場所や目的が決まっていない段階で、同時施工だけを理由に範囲を広げる必要はありません。生活してから視線の方向が分かることもあります。

後付けは、既存ブロックの利用可否と撤去費を確認

後付けは、既存ブロックの利用可否と撤去費を確認

後付けでは、地面に新しく基礎を設けて柱を立てる方法と、条件に合う既存ブロックを利用する方法があります。独立基礎とは、柱を支えるために地面へ設ける基礎のこと。既存ブロックを使える場合でも、柱を入れる穴を開ける「コア抜き」などの工事が必要になることがあります。

ただし、ブロックがあるだけで再利用できるわけではありません。LIXILのフェンスAB高尺タイプの資料では、新設・既設のブロックとも指定の施工条件に従うよう求め、指定どおりの使用・施工でない場合はブロックが倒壊するおそれがあると警告しています。

塀の厚さや鉄筋の形状・間隔なども指定されています。見た目だけで判断せず、採用する製品の条件を満たすか施工店に確認してもらいましょう。LIXILの高尺タイプ施工条件

ひび割れや傾きがある塀などは、補修や作り替えからの検討になることがあります。既存塀を使う案が安そうに見えても、現地確認で必要工事が変わる可能性がある部分です。地面に基礎を新設する案についても、足元が土なのかコンクリートなのか、掘削した土の処分が必要かで見積もりが変わります。

古いフェンスや塀を取り除くなら、撤去・処分も別項目で見ます。アトラディックは、規模や構造によるものの、数万円〜20万円程度を2026年時点・三重県の一例として案内しています。全国共通の撤去単価ではありません。見積書では、何を撤去するのか、処分まで含むのか、新設費とは別に確認してください。

DIYはいくら?本体以外の材料と道具も予算に入れる

DIYは施工の人件費を抑えられる一方、フェンス代だけでは完成しません。販売店ガーデンライフ彩は、自社の樹脂製目隠しフェンスについて、本体・基礎石・モルタルを合わせた費用例を公開しています。次は約10m、フェンス11枚・合計外寸約9.9mの場合です。

板の隙間施工後の高さ本体・基礎石・モルタルの合計例
1cm約180cm261,642円
1cm約150cm234,593円
3cm約180cm253,194円
3cm約150cm215,552円

2026年7月時点の価格による同店の試算例。高さは製品サイズではなく施工後の高さです。連結金具、砂利、工具、水平器、運搬費などは含まれていません。

この例から分かるのは、DIYでも高さや隙間の条件で材料費が変わることです。約10mという呼び方でも実際の外寸は9.9mで、基礎石を置くためのスペースは別途必要。業者の10m施工と比べるなら、長さ・完成高さ・目隠しの程度・含まれる部材をそろえる必要があります。

初めてなら道具の購入費、重い基礎石やモルタルを運ぶ費用も確認しましょう。手元に道具がある場合と、すべて新しく用意する場合では予算が変わります。また、同店は長い区間や高低差のある場所、風の強い場所では作業の難易度が上がると説明しています。

施工に不安がある場合は業者へ相談し、材料費の安さだけで決めないことが大切です。ガーデンライフ彩のDIY費用例

あわせて読みたい土間コンクリート費用はいくら?平米単価・駐車台数別の目安と見積もりの見方土間コンクリート費用を複数社の公開価格で比較。駐車場1台・2台・3台分の目安、50㎡・100㎡の試算、撤去や搬入の追加費用、予算を抑える方法と見積もりの確認点を解説します。

見積もりは同じ条件で比較し、変更後は作り直してもらう

見積もりは同じ条件で比較し、変更後は作り直してもらう

私が相見積もりを勧めるのは、会社によって得意・不得意が違うからです。ただ、金額だけでは決めません。実績、問い合わせへの対応、設置後のアフターサポートも含めて判断します。「一式」とだけ書かれて内容が分からない見積書は、契約前に中身を聞いてください。

  • 施工範囲:横幅、フェンス本体の高さ、ブロックを含む完成高さ
  • 商品条件:商品名・型、目隠し率、色、木調の面、必要な追加部材
  • 柱と基礎:柱の本数・間隔、基礎の仕様、既存ブロックを使うか
  • 現場の工事:コア抜き、撤去・処分、残土処分、運搬などの含有範囲
  • 金額と対応:消費税を含む総額、追加費用が発生する条件、アフターサポート

商品名が同じでも、柱の間隔や基礎の仕様が違えば、同じ条件の見積もりとはいえません。金額差が出たら、仕入れや施工費の違いなのか、工事範囲や仕様が違うのかを聞きましょう。必要な柱や基礎は、金額だけを理由に省く項目ではありません。採用商品の施工条件との対応を説明してもらうことが先です。

予算を超えたら、「目隠しの横幅を絞った案」「木調を標準色へ変えた案」など、条件を変えた見積書を作り直してもらいましょう。元の総額から自分で長さ分や部材代を差し引くと、残る諸経費や必要工事を反映できません。残したい目隠しの目的を伝えたうえで、変更案同士の総額を比べてください。

あわせて読みたい外構業者の選び方|実績・見積もり・保証で納得できる依頼先を決める外構業者の選び方を、依頼先の違い、施工事例、現地調査、施工体制、相見積もり、保証から解説。見積書の比較項目や追加費用、契約前に確かめる条件もまとめます。

目隠しフェンスの費用と予算の決め方まとめ

この記事のまとめです。

  • 高さ1.2m前後・工事費込みの三重県の公開例では、10mが15万〜40万円、20mが30万〜75万円。2026年8月時点の地域目安です。
  • ブロック新設を含む総高さ1.8mの計画などは、異なる条件の費用例として比較しましょう。
  • 本体やセットの価格だけで予算を決めず、柱・基礎・施工費・撤去処分まで確認します。
  • 素材は初期費用と維持管理で比較。天然木は樹種による価格差と定期的な手入れも判断材料です。
  • 必要な高さは道路や隣家からの視線との関係で決め、本体の高さと完成高さを区別します。
  • 目隠し率や下部の隙間も確認。上からの視線はフェンスだけでは遮れないことがあります。
  • 費用を抑えるなら、必要な区間への限定、片面木調、標準寸法・標準色などを検討します。
  • 既存ブロックの利用は採用商品の施工条件を満たすことが前提。撤去・処分費も別に確認します。
  • DIYの費用例には工具や運搬費などが含まれない場合があります。実際の外寸や完成高さもそろえて比較しましょう。
  • 相見積もりでは柱・基礎・追加工事・対応まで比較し、条件を変えたら見積書を作り直してもらいます。
参考にした情報